繁昌院縁起【歴史】
昭和2(1927)年、福知山町西町に「高野山大師教会福知山町支部」を丹生實榮僧正が創立したのが始まりです。
その後、昭和5(1930)年4月15日、福知山市野家で繁昌院として落慶。当時の時代を鑑み「町内の行き倒れの仏をまつる、かけこみ寺」として、旧福知山市内に唯一の真言宗寺院として、老若男女の信仰を集めました。
平成14(2002)年、国道の拡張工事に際し、現在の地に移転。
福知山市内の寺院では珍しい、「四国88カ所 お砂踏み霊場」が境内にお祀りされ、日夜、お大師さまの威徳を慕った参詣者が後を絶ちません。
護摩堂では月並みの「護摩祈祷」がおこなわれ、現世利益を求める参詣者で賑わいます。
施餓鬼大法、秋の彼岸会、修正会など、年間を通じて法要が行われ、繁昌院に参詣すれば、お大師さまの御教えに触れ、「福」と「智慧」両方が一身に授かれる寺院です。
仏さま
本尊は弘法大師。脇侍に不動明王・愛染明王、毘沙門天王をお祀りします。
本堂には密教寺院としても珍しく、能作性(のうさしょう)の宝珠が祀られます。能作性の如意宝珠とは、思うこと思うがままに叶えられるという「宝の珠」を、正しい作法に法って、実際に作ったものです。多くの寺院では、水晶などで代用しますが、繁昌院の如意宝珠は、お大師さまより伝わった作り方で作られた、全国にも数少ない大変貴重な寺宝です。繁昌院開創より信仰を集め、霊験あらたかと現在も尊崇されています。