施餓鬼とは
この世は六つの世界から構成されています。上から「天界」「人間界」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄」です。
この六つの世界は苦しみの世界であり、この世界の外に仏さまの世界があるのです。ですから、私達は、苦しみの世界から仏の世界へいくために、日々修行をしているのです。
地獄の世界の苦しみは言うまでもありません。地獄の苦しみを救ってくださるのは、お地蔵さまです。
また、餓鬼の世界も大変な苦しみの世界なのです。餓鬼の世界は、生前に「食べ物に卑しいことをした人が行く世界」です。ですから餓鬼の世界では、一切の飮食が許されないのです。食べようとすると、すべてが炎となり、一滴の水さえも飲むことができず、たえず飢えと乾きに苦しむのです。そんな、あわれな餓鬼を救ってあげられるのが、私達人間界の存在です。仏さまのお力をお借りし、餓鬼に甘露の食物を施してあげるのです。
「餓鬼に施す」という言葉が「施餓鬼」なのです。
飢え苦しむ餓鬼を救うことは、大変な功徳であり、その功徳力が、ご先祖様への最大の供養になるのです。
餓鬼とは
餓鬼は、常に飢えと乾きに苦しみ、その姿は醜く、苦悶の表情を浮かべています。大きく腫れたお腹は、満たされているから膨れているのではありません。沢山食べ大きなお腹を満たしたいのですが、満たされない苦しみを味わわされているのです。また、首は針のように細く、一切の飲食が許されないことが一目瞭然です。
御案内
繁昌院では例年、施餓鬼大法会を8月20日に厳修しています。結集寺院様にも多数お越しいただき、盛大に法会を行っています。
どなた様にもご参拝いただけますので、皆さんお誘い合わせの上、餓鬼の供養、またご先祖様を敬う大切な日として、そして、夏の最後の思い出としていただければ幸いです。
また、施餓鬼大法会では、ご先祖様のお名前で、餓鬼に飲食を施し、供養してあげることで、その善根の功徳がそのままご先祖様への供養として行き届きます。
ご先祖様を直接供養するのではなく、餓鬼を供養することで、ご先祖様を供養する。いわば、「利他行」の最たる法が添施餓鬼です。
故人の戒名、もしくは○○家として、ご供養を受け付けております。
法会では塔婆にお名前を書かせていただき、諸大徳の読経の功徳により、供養させていただきます。
一霊につき三千円の供養料をお供えいただきます。
どうぞ、施餓鬼でご不明な点は、お寺までお問い合わせください。