繁昌院 人生繁昌の法則 布施の心を学ぶ |
夏も終わりを告げ、季節は秋。寒さ厳しき季節に向かい、自然もまた様相 を変えていきます。そして、夏と冬の間が、お彼岸です。 「彼岸」という言葉は「さとり・仏さまの世界」という意味です。仏さま の世界から、ご先祖さまがやって来られるということ。またご先祖さまが来 られるこの期間に、この世の私たちも、日々の生活を見直し、仏さまの様な 清らかな生活を実践する期間でもあります。 では、どの様な清らかな生活を実践すればいいのでしょうか。それは6つ の修行方法があると、お経には説かれます。 ふせ・じかい・ にんにく・しょうじん・ぜんじょう・ちえ いきなり全てを実践するのは難しいので、はじめに「布施」の実践をして みてはいかがでしょうか。 布施といっても、何もお寺さんに施すことだけが布施ではありません。大 きな意味でいえば、「大切なものを、どなたかに差し上げる」というのが布 施です。また、差し上げる際に、見返りを一切求めてはいけません。私たち は何かを差し上げると、見返りを求めてしまいます。しかし、本当の正しい 「布施」とは、相手が喜ばれることだけを考え、真心で差し上げることなの です。簡単なようで、意外と難しい「布施」。まさに修行ですね。 このお彼岸は、まず、皆さんにとって最も身近で大切な、ご先祖さまに対 して、布施行の実践をしてみてはいかがでしょうか。ご先祖さまが好きだっ た食べ物。イイ香りのするお線香。また、お経を唱えることも御供えです。 ご先祖さまが喜ばれることを実践するのが、「布施」なのです。 その実践の積み重ねが、自身が仏となるための修行です。たったの7日間。 しかし、この7日間の実践が、これからの皆さんの人生を大きく変え、清ら かで清々しい、仏さまとしての幸せな生活に繋がっていきます。 彼岸会に参拝いただくことも、ご先祖さまへの大きな供養です。大切な人 を想い、手を合わせることも「布施行の実践」です。皆様のご参拝を心から お待ち申し上げます。 【平成30年秋彼岸会案内より】 |